都響スペシャル（5/17）

終了日時：2025年5月17日（土） 14:00開演（13:00開場）

場所：サントリーホールホール案内座席表

【ショスタコーヴィチ没後50年記念】
5/16定期Bと同演目

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出演

指揮／クシシュトフ・ウルバンスキ
ピアノ／アンナ・ツィブレヴァ

プロフィール一覧

クシシュトフ・ウルバンスキ　Krzysztof URBAŃSKI（指揮）

クシシュトフ・ウルバンスキの24/25シーズンのハイライトは、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団、バイエルン国立管弦楽団、バンベルク交響楽団への復帰と、チューリッヒ歌劇場でのベートーヴェンの「フィデリオ」公演である。
バイエルン放送交響楽団、ベルリン・フィル、ドレスデン・シュターツカペレ、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、ロンドン交響楽団、フィルハーモニア管弦楽団、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団、パリ管弦楽団、シカゴ交響楽団、ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団、サンフランシスコ交響楽団などに客演。
クシシュトフ・ウルバンスキは、インディアナポリス交響楽団の音楽監督（2011～2021年）、トロンハイム交響楽団の首席指揮者兼芸術監督（2010～2017年、2017年には名誉客演指揮者に就任）を務めた。東京交響楽団首席客演指揮者（2012～2016年）、NDRエルプフィルハーモニー管弦楽団首席客演指揮者（2015～2021年）。
現在、ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団の音楽・芸術監督、ベルン交響楽団の首席指揮者、スイス・イタリアーナ交響楽団の首席客演指揮者を務める。
photo ©Grzesiek Mart

アンナ・ツィブレヴァ　Anna TSYBULEVA（ピアノ）

アンナ・ツィブレヴァは、2015年にリーズ国際ピアノコンクールで優勝。一躍国際的な注目を集めたほか、国際ギレリス・ピアノコンクール優勝（2013年）、浜松国際ピアノコンクール（2012年）、高松国際ピアノコンクール（2014年）などの主要なコンクールでも入賞を果てしている。
ツィブレワは、アムステルダム・コンセルトヘボウ、ルツェルン・コンサートホール、パレ・デ・ボザール、ルクセンブルク・フィルハーモニー、上海東方芸術センター、チューリッヒ・トーンハレ、ロンドンのウィグモア・ホールなど、数多くの国際舞台でリサイタルを実施。
コンチェルトのソリストとして、ドルトムント・フィルハーモニー管弦楽団、フランクフルト交響楽団、ルツェルン交響楽団、北西ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団、オルケスタ・エストレマドゥーラ、ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団、東京都交響楽団などと共演するほか、アラン・アルティノグリュ、マーク・エルダー、ジョナサン・ヘイワード、ミハウ・ネステロヴィチ、ユーリ・テミルカーノフ、クシシュトフ・ウルバンスキ、ダンカン・ワードなど、高名な指揮者と共演を果たしている。
ツィブレヴァはレコードレーベルのシグナム・クラシックスとマルチディスク契約を結び、ドビュッシー：前奏曲全集（2024年）を最新リリース。2022年には、自身主催の「アルテルソノ音楽祭」を立ち上げた。

曲目

ペンデレツキ：広島の犠牲者に捧げる哀歌

曲目解説
ショスタコーヴィチ：ピアノ協奏曲第2番ヘ長調 op.102

曲目解説
ショスタコーヴィチ：交響曲第5番ニ短調 op.47

曲目解説

本作はクシシュトフ・ペンデレツキ（1933～2020）の代表作であるのみならず、戦後の現代音楽のなかで最も有名な楽曲のひとつである。その名高さゆえにひとり歩きしてしまい、正しく理解されていない作品でもあるのではないか。
　ヴァイオリニストから転向した作曲家ペンデレツキの出発点は、作曲を師事したアルトゥル・マラフスキ（1904～57）から受け継いだカロル・シマノフスキ（1882～1937）とドミトリー・ショスタコーヴィチ（1906～75）を掛け合わせたような作風だった。そこに1956年に初めて開催された現代音楽の音楽祭「ワルシャワの秋」で聴いたアルテュール・オネゲル（1892～1955）の交響曲第2番（1940～41）からの影響が加わると《アルトゥル・マラフスキを悼む墓碑銘》（1958）が生まれる。
　師への追悼作と同じ年に書かれた声楽作品《ダヴィデの詩篇》（1958）からペンデレツキは新たな一歩として、12音音列を主題として用いはじめた。その音列は逆行および反行させても同じ音形になる鏡像構造を持っていたり、3音ごとに似たような音程関係になっていたりするのが特徴だ。加えて《放射》（1958）では、調弦を半音ずらした2つの弦楽オーケストラをポルタメントしながらぶつけることで、擬似的に微分音による不協和音も使いはじめる。そして弦楽と打楽器群のための《アナクラシス》（1959～60）になると、秒数による音価の指定、打楽器のように扱われる弦楽器―弦楽四重奏曲第1番（1960）でさらに推し進められる―、楽譜上で黒く塗りつぶされた微分音を密集してぶつけるトーンクラスターといった、いよいよ《広島の犠牲者に捧げる哀歌》へ繋がる要素が登場する。
　《アトモスフェール》（1961）でトーンクラスターに辿り着いたジェルジュ・リゲティ（1923～2006）同様、ペンデレツキも当時の電子音楽を管弦楽に移し替えようとした結果、トーンクラスターが生まれたと語っている。ただし12音技法を発展させた音列主義への強烈な反発として電子音楽を志向したリゲティと異なり、ペンデレツキの場合は12音音列を援用しながらトーンクラスターを生み出している（ただしリゲティも《レクイエム》〔1963～65〕などで12音音列を独自の方法で用いた）。
　そして、ここまでの試みを統合したのが《広島の犠牲者に捧げる哀歌》（1960）である。ただし当初の曲名は楽譜上に指定された演奏時間をそのままタイトルにした《8分37秒》で、1960年にグジェゴシュ・フィテルベルク作曲コンクールへ出品する際に手を加えて《52の弦楽器のための哀歌 8分26秒》に変更された。現在の曲名になったのは1961年にユネスコ国際作曲家会議（International Rostrum of Composers）に出品した際だ。作曲者自身によれば作品の完成後に観た原爆のドキュメンタリーに心打たれたのが理由だという。ただし、これはオピニオン（意見）であってマニフェスト（声明）ではないとも付記している。
　全体を俯瞰すると3つのセクションに分けられる（以下、「第1部」などは筆者による便宜的なもので、スコアには明記されていない）。
　全体の半分以上を占める第1部は、10分割された弦楽が各楽器の最高音（highest note）を重ねていく衝撃的な導入ではじまり、打楽器的な特殊奏法が重ねられていく（特殊奏法の演奏順も音列的な発想で決められている）。打楽器的なサウンドが落ち着くと、いよいよ微分音を駆使したトーンクラスターが登場。単音から徐々に音域を広げてクラスターになっていく（もしくはその反対）が、その単音の順番が音列から派生している。最終的にチェロ・ソロの「レ」に集約されたあと、沈黙が訪れる。
　第2部は弦楽が細分化され、それぞれヴァイオリン4、ヴィオラ3、チェロ3、コントラバス2で構成された3つの弦楽アンサンブル（第1～3群）に再編成される（その結果、52の弦楽器のうち、ヴァイオリン12、ヴィオラ1、チェロ1、コントラバス2が休みになる）。まずは第1群だけで、一つひとつの楽器が独立して扱われるため響きが薄くなる。しばらくすると第2群、次いで第3群が重なって複雑化するのだが、最終的にはアンサンブルごとに演奏がまとまる。
　休んでいた12のヴァイオリンがか弱くトーンクラスターを奏ではじめると第3部に突入。第2部から切れ目なく続いていた特殊奏法はトーンクラスターの響きのなかに飲み込まれていき、最終的に全ての楽器で作られた太いクラスターに達する。
　なお、実際の演奏時間は「8分26秒」より長いことが多く、ペンデレツキ自身の指揮でも2015年の録音では約8分47秒、1973年の録音に至っては約9分50秒かかっている。
（小室敬幸）

　
　

作曲年代	1960年
初　　演	1961年9月22日　ワルシャワの秋音楽祭アンジェイ・マルコフスキ指揮　クラコフ・フィル
楽器編成	ヴァイオリン24、ヴィオラ10、チェロ10、コントラバス8

ドミトリー・ショスタコーヴィチ（1906～75）は、ピアノ、ヴァイオリン、チェロのために、それぞれ2曲の協奏曲を作曲した。このうち、ヴァイオリン協奏曲とチェロ協奏曲が、どれも交響曲と並ぶ規模と内容を持つ力作であるのに対し、2曲のピアノ協奏曲が、ユーモラスで比較的軽い小品であるのは興味深い。
　ピアノ協奏曲第2番は、1957年初頭に、作曲者の息子で、当時まだ学生だったマクシム・ショスタコーヴィチ（1938～）のために作曲され、彼に献呈された。初演は、マクシムの19歳の誕生日でもあった同年5月10日に、マクシムのピアノ、ニコライ・アノーソフ（1900～62）の指揮によって行われた。ただ、その後この曲をしばしば演奏したのは、やがてピアニストでなく指揮者となったマクシムではなく作曲者本人で、彼は各地の演奏会にこの曲の独奏者として出演しているだけでなく、2度の録音も残している。
　曲は、オーソドックスな3楽章から成り、オーケストラは、金管がホルンしか使われていないなど、古典派の作品を思わせる小編成となっている。明快でユーモアに満ちた曲想は、息子のために書いた作品だからということもあるだろうが、弦楽四重奏曲第6番（1956）など、この時期のいくつかの作品に共通する特徴でもある。
　第1楽章　アレグロ　ソナタ形式。木管による短い序奏のあとに出てくる第1主題（ピアノ）は、オクターヴで弾かれるシンプルな旋律と、ショスタコーヴィチらしい駆け足のようなリズムの2つの部分から成っている。同じくピアノのオクターヴで提示される第2主題は、メランコリックな性格をもつ。展開部は、第1主題の2つの部分をいろいろ変形しながら進み、第2主題が壮大に鳴るクライマックスに至る。カデンツァは再現部の前に置かれている。
　第2楽章　アンダンテ　複合2部形式で、図式化するとＡ−Ｂ−Ａ−Ｂ−Ａ（コーダ）。ショパンやラフマニノフの協奏曲を思わせる美しい緩徐楽章。ハ短調の主題（Ａ）と、ハ長調でノクターン風の主題（Ｂ）が交互に歌われていく。
　第3楽章　アレグロ　ソナタ形式。第2楽章終わりの3連符音型の繰り返しが、そのまま第3楽章冒頭につながっていく。《祝典序曲》を思わせる快活な第1主題に続き、ロシアの民族舞曲を取り入れた8分の7拍子の第2主題が現れる。展開部とコーダでは、日本でもよく知られているハノンの練習曲の引用が出てくる。
（増田良介）

　
　

作曲年代	1957年2月5日完成
初　　演	1957年5月10日　モスクワ　マクシム・ショスタコーヴィチ独奏ニコライ・アノーソフ指揮　ソヴィエト国立交響楽団
楽器編成	ピッコロ、フルート2、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、ホルン4、ティンパニ、小太鼓、弦楽5部、独奏ピアノ

ドミトリー・ショスタコーヴィチ（1906～75）の交響曲第5番は、彼の作品の中ではもちろん、20世紀に書かれたすべての交響曲の中でも最もよく演奏される作品の一つだ。
　1936年1月、ソ連共産党機関紙『プラウダ』（すなわちソ連当局）によって、ショスタコーヴィチの歌劇『ムツェンスク郡のマクベス夫人』が厳しく批判される。これによってショスタコーヴィチは、絶体絶命の危機に陥った。当時、最高指導者ヨシフ・スターリン（1878～1953）により、政治指導層はもちろん文化人も処刑／強制収容所へ送る大粛清が進行しており、文字通り生命の危険に直面したのである。
　ショスタコーヴィチは、初演の準備がかなり進んでいた交響曲第4番を撤回する。そして新しく作曲したのがこの交響曲第5番だった。ベートーヴェン風の「苦悩から歓喜へ」という明快な構成をもち、輝かしいニ長調のフィナーレで終わるこの曲の初演は大成功を収め、ショスタコーヴィチはこれにより、事実上の名誉回復を果たした。
　なお、初演を指揮したエフゲニー・ムラヴィンスキー（1903～88）は、このときがショスタコーヴィチとの初めての出会いだったが、彼らはこの成功をきっかけに親交を結ぶ。以後、作曲者は彼を非常に信頼し、多くの作品の初演を任せた。
　さて、作曲者の存命中は、社会主義の闘争と勝利を描いていると何となく思われていたこの曲だが、1980年代以降、実は重層的な意味のある作品だという考え方が広がる。現在も、ビゼーの歌劇『カルメン』や、自作の歌曲「復活」の引用などを手がかりに、この曲の隠された意味を探ろうとする議論は絶えない。特に、作曲者がこの曲にスターリンに対する批判を込めたという考え方には支持者が多い。それは自然な考え方ではあるものの、その通りだと断定できるほどの手がかりはまだ出ていない。
　スターリンの死後に発表された交響曲第10番において、第2楽章は「スターリンの肖像」だとする説が一時期広まったが、実は思いをかけていた女性の名前が織り込まれていた（第3楽章）ことが書簡から判明した例もある。ショスタコーヴィチの音楽は一筋縄ではいかないのだ。
　第1楽章　モデラート　自由なソナタ形式。主要主題は、弦合奏による重々しいカノンの序奏主題、第1ヴァイオリンの下降で始まる静かな第1主題、ビゼーの『カルメン』「ハバネラ」を思わせる第2主題（第1ヴァイオリンが提示）の3つ。提示部には他にもいくつかの主題が現れていて、展開部以降ではそれぞれに役割を果たす。
　ピアノが登場し、ホルンが粗暴な行進曲のように第1主題を吹く箇所からが展開部だ。展開部では提示部の主題群を用いた暴力的なクライマックスが築かれる。再現部は、まず序奏主題が低音に反行形で現れ、次に第2主題によるカノン（フルートとホルン）となる。
　第2楽章　アレグレット　3部形式のスケルツォ。交響曲第4番のスケルツォ楽章と同様、主部は、マーラー風の苦くグロテスクなユーモアが感じられる。ヴァイオリン独奏が活躍する中間部のあと、主部が戻ってくるときには主題がピッツィカートになっている。
　第3楽章　ラルゴ　悲痛な雰囲気が支配する緩徐楽章。複数の主題による変奏曲と見ることができるが、心細げに提示された主題が次に出てくるときには威圧的だったり、あるいはその逆だったりと、さまざまな工夫がこらされている。金管楽器はまったく使わず、弦は、ヴァイオリンを3群、ヴィオラとチェロを各2群に分割し、繊細な響きを作り出している。ハープやチェレスタの使い方も効果的だ。
　第4楽章　アレグロ・ノン・トロッポ　自由な形式のフィナーレ。急－緩－急の3部分に分かれる。まず、ティンパニが4度音程を打ち鳴らし、トランペットとトロンボーンが行進曲風の力強い主題を吹く。これが次第にテンポを上げながら頂点に達すると、突然失速し、静かでゆっくりとした第2部に入る。しばらく物思いにふけるような音楽が続くが、やがて再び静かに行進曲のリズムが始まり、冒頭の主題が復帰すると第3部となる。ほぼ短調で進んでいくが、最後の最後でニ長調となり、少なくとも表面上は輝かしい終結に至る。
　なお、楽章冒頭の「ラレミファ」という音型と、第2部の最後に出てくるハープの音型は、この曲と同時期に書かれた《プーシキンの詩による4つのロマンス》op.46に含まれる歌曲「復活」の引用とされる。「野蛮人が画家の絵をでたらめに塗りつぶすが、やがてそれは剥がれ、もとの美が姿を現すだろう」というこの歌曲の内容は、作曲者の受けた批判に対する抗議と見なすこともできる。
（増田良介）

　
　

作曲年代	1937年4月18日～7月20日
初　　演	1937年11月21日　レニングラードエフゲニー・ムラヴィンスキー指揮　レニングラード・フィル
楽器編成	ピッコロ、フルート2、オーボエ2、小クラリネット、クラリネット2、ファゴット3（第3はコントラファゴット持替）、ホルン4、トランペット3、トロンボーン3、テューバ、ティンパニ、大太鼓、小太鼓、シンバル、トライアングル、タムタム、グロッケンシュピール、シロフォン、ハープ2、ピアノ（チェレスタ持替）、弦楽5部

【ソリスト・アンコール】（5/17up）
ショスタコーヴィチ：24の前奏曲 op.34より第10番嬰ハ短調
　（ピアノ／アンナ・ツィブレヴァ）

クシシュトフ・ウルバンスキよりメッセージ(ショスタコーヴィチ交響曲第5番に寄せて)
都響メンバーに聞く、コンサートの楽しみ｜小関郁（5/16・17公演）

【当日券情報】都響スペシャル（5/17）（5/15up）
都響主催公演では、都響WEBチケットで当日券を販売いたします。
　【販売時間】
公演当日10:00～開演時間の30分前まで。　※無くなり次第終了
　【販売席】
全席種販売予定
　【販売方法】
都響WEBチケット（座席選択可）
　【受取・支払方法】
①セブンイレブンで発券
　・セブンイレブンでお支払い（クレジットカード、現金でお支払いただけます）
　・都響会員割引がご利用いただけます。　
※会場近くにセブンイレブンが無い場合もございます。事前にご確認の上、ご来場く
ださい。（東京文化会館とサントリーホールは近くにございません）
②電子チケット（スマートフォンとLINEアプリが必要です）
　・クレジットカードでオンライン決済
　・都響会員割引・U-25割引がご利用いただけます。

なお、WEB当日券に余裕がある場合にのみ、会場でも販売いたします。
会場販売では、
・開場時間から販売いたします。※会場販売分の販売枚数が無くなり次第終了。
・座席ランクは選べますが、座席の場所はお選びいただけません。
・お支払はクレジットカード、交通系IC、QRコード決済でお願いします。現金はご利用いただけません。
・U-25割引がご利用いただけます。

聴きどころ

【鬼才ウルバンスキ、都響初登場】
東京交響楽団首席客演指揮者としても人気を博し、現在はワルシャワ・フィル音楽監督やベルン交響楽団首席指揮者などを務めるクシシュトフ・ウルバンスキが都響と初共演です。ショスタコーヴィチの交響曲への彼の執念は、やはり首席客演指揮者を務めたNDRエルプフィルとの第5番の録音でも明らか。ショスタコーヴィチ・イヤーにはぜひ都響でこの曲を指揮してほしいと招きました。前半にはロシア出身のアンナ・ツィブレヴァを迎えて、軽やかさ際立つ第2ピアノ協奏曲を演奏するほか、ウルバンスキの母国ポーランドの大作曲家ペンデレツキの代表作の一つ《広島の犠牲者に捧げる哀歌》を採り上げ、戦後80年にも思いを巡らせます。